消費税が大きく変わります!
2021年06月17日消費税改正ブログ その1
●消費税が大きく変わります!
■今のままで消費税の改正に対応しないと・・・
消費税の改正がスタートするのは令和5年10月1日からです。ですから、まだ2年と少し先です。しかし
・免税事業者の方(消費税を納める必要がない方)が消費税改正に対応しないと・・・
これまでの得意先から「もう、そちらとは取引できない」と言われ、取引関係から除外される可能性が出てきます。
・課税事業者の方が今回の消費税改正に対応しないと・・・
免税事業者からの請求書等では仕入高や経費を計上する際、消費税の課税処理ができなくなり、結果的に納める消費税が増える可能性が出てきます。
これを避けるためには、免税事業者を取引先から除外するか、課税事業者になることをすすめる必要があるのです。
(注)今回の改正は不動産賃貸業、調剤薬局、介護業者等の非課税事業者には影響しません。
■なぜ、そんなことになるのでしょうか?
売上や経費などの請求書等を発行する際、令和5年10月からは税務署にあらかじめ登録した事業者でないと、消費税額を書くことができなくなるからです。
事業を行っている方は先ず、税務署に申請書を提出して登録番号をもらい、それ以後はその登録番号の記載のある請求書等を発行していかなければいけません
この請求書等を税務上
適格請求書(またはインボイス)
といいますが、正直、わかりにくいですね。ですから、このブログではなるべく「適格請求書」や「インボイス」といった用語は使わずにお話をすすめていきます。
なお、請求書等というのは「等」とついているだけに、請求書だけではなく、納品書や領収書、レシートなどを含みます。また、記載する内容は決められていますが、様式自体は事業者が自由に決められます。手書きでもかまいません。
■消費税の改正前と改正後では何がどう変わるのでしょうか?
≪改正前≫仕入業者が免税事業者であっても
・仕入業者は取引関係から除外されることはありませんでした
・売上先は免税業者からの請求書等であっても課税仕入として処理できました。
≪改正後≫仕入業者が免税事業者だと
・仕入業者は取引関係から除外される可能性があります。
・売上先は免税事業者からの請求書等では課税仕入れが計上できなくなり、消費税の納税額が増えてしまいます。
■そんなことにならないためにはどうしたらいいのでしょうか?
・あなたご自身が免税事業者の場合
消費税の課税事業者になる必要があります。そうすれば取引関係から除外されることはありません。ただし、その場合は当然ながら、あなたに消費税を納める義務が発生してしまいます。
ここが悩ましいところですね。取引関係から除外されることは何としても避けたい、でも、そうすれば消費税を納める義務が発生する、かといって課税事業者にならなければ、取引自体ができなくなってしまう―というわけです。
・あなたが課税事業者で、免税事業者に対し仕入や経費の支払を行っている場合
この場合は
・免税事業者を取引から除外する
・免税事業者に課税事業者になるようすすめる
のいずれかの対応をとる必要がでてきます。
とはいっても、かわりの業者が簡単には見つけられない場合もあります。あるいは、取引業者の数が多ければ、そもそもどの業者が免税業者かどうか、すぐにはわからない場合だってあるでしょう。
■新しい制度が始まるのはまだもう少し先です。ただし・・・
新しい制度は令和5年10月1日からのスタートです。ですからまだ2年以上あります
しかし、新制度の適用を受けるには、あらかじめ税務署に申請書を提出し登録を受ける必要があります。申請の期限は令和5年3月31日です。こちらは2年を少し切っています。
そして、申請書の受付けは令和3年の10月1日にはじまります。こちらは今から約4ヶ月後です。
・新しい請求書や納品書等のフォームはどうしたらいいのか?
・税務署への申請はいつしようか?
・取引から除外されないための判断、課税事業者となる判断をいつまでにしようか?
・課税事業者になったら、税額はどのくらいになるだろうか?
・免税事業者に対して今後の取引関係についてどのタイミング話をしようか?
等々、解決すべき問題はけっこうありそうです。
坂本税理士事務所では令和5年から始まる消費税の改正について、みなさんのご質問をお受けしています。
消費税の改正について今のうちに詳しく聞いておきたいと思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
にお問い合わせください。
〒819-0002 福岡市早良西区姪の浜4-22-50クレインタートル弐番館801
――――― お問合せ先は ―――――
TEL092-892-3888/FAX092-892-3889
前のブログ記事へ | 次のブログ記事へ |