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節税とパーティー費用~税務署と世間の「常識」の違い

節税ブログ その65

●節税とパーティー費用~税務署と世間の「常識」の違い

 

■「社会通念」の判断は人それぞれ?

 

税務の世界ではよく「社会通念」という言葉が使われます。

 

「社会通念」を他の言葉に置き換えるとしたら「社会常識」という言葉になると思います。

 

たとえば、社員のひとりが結婚することになったので、会社からお祝い金を渡すこととなったとします。そこで、じゃあ、いくら渡すかという話になります

(注)実際には、お祝い金は会社の規定に従って出されますから、あらかじめ決められたルールに則って支出されるわけですが。

 

・5万円

・20万円

・100万円

 

この3つの金額を見たときに、お祝金として、まぁ、常識の範囲だと思える金額はどれでしょうか。

 

個人的には、5万円というのが一番、違和感なく受け入れられやすい金額なんだろうと思います。一方で、100万円は、やはり、多くの方が「出しすぎだろう」と思うでしょう。

 

では、20万円は?

 

これは、判断に迷う方が多いのではないでしょうか。

 

「5万円が10万円になってもいいけれど、20万円はちょっと・・・」という感覚ですね。

 

じゃあ、10万円と20万円の差は何でしょうか。

 

これは会社の規模や給与水準、若しくは業界の慣習によって違ってくると思いますが、なかなか難しい問題ですね。

 

■税務署の判断と裁判所の判断

 

ここに平成29年4月に福岡地方裁判所で出された大変興味深い判決があります。

 

ある会社が、日ごろの社員のがんばりに応える意味で、ホテルの大宴会場に従業員一同を集めて年1回の「感謝の集い」を催しました。

 

・従業員に提供された飲食の1人当たりの金額は12,000円です。

・飲食の他にも有名歌手を招いてのコンサートも開催されました。

・全体の支出総額は2,100万円ないし2,700万円でした。

・ただし、参加人数は約1,000名でしたから、一人当たりに換算すれば約2万数千円の支出ということになります。

 

会社はこの支出を福利厚生費として―つまり、単純な経費として処理しました。ところが、税務署は、この支出を福利厚生費ではなく交際費であると認定したのです。

 

交際費は

・資本金1億円以下の企業では、年間800万円までが経費となり、それを超える部分は経費に認められません。

・それ以外の企業では、交際費のうち飲食費の50%は経費に認められますが、その他のものは一切経費に認められません。

 

したがって、この会社も福利厚生費なら全額経費に計上できたものを、交際費にみなされたことで、いったんは一部を経費から外されることになってしまったのです。

 

ただし、この件は、結局は裁判の段階で会社側の主張が認められる結果となりました。

 

しかし、いったんは税務当局によって、1人当たり2万数千円の福利厚生費が否認されたのです。

 

税務当局が交際費と判断した理由

 

理由は「通常要する費用を超えている」からというものです。

 

しかし、この金額を見て、みなさんはどう思われるでしょうか?

 

場所は有名なリゾートホテルです。そこで1人当たり2万数千円の支出ですから、私は決して高くない、むしろ意外と安くすんだんだなぁと感じます。

 

しかし、税務当局はこの値段を「社会通念」を超えている-と判断したのです。

 

以前にもこのブログで書きましたが、「社会通念」について、ある本の中にこういうくだりがありました。

 

「この社会通念という言葉は、国税用語と考えていただくといいと思います。わかりやすい言葉で言うと『ぜいたくをしているかどうか』というような基準があるのです。さらに突っ込んで言うと、国税の職員が『ぜいたくをしている』と思ったら、それはぜいたくになるのです」

(Facebookで節税する方法 税理士 正鬼晋太郎他共著 アスペクト 41頁)

 

■社会常識は住む世界で違ってくる

 

つまり、税務上の「社会通念」は国税職員の「社会常識」だということです。もちろん、これは国税職員の社会常識が世間から著しくかい離しているなどという意味ではありません。

 

どんな社会であれ、そこに一定期間いれば、その社会の「常識」が身についてしまいます。だから、やっかいなのです。

 

もちろん、やっかいだから、無用の争いを避けるためにも、国税職員の「社会常識」に沿った経費処理をすべきだ-などとは思いません。

 

基本的に、会社は会社の「常識」をもってことにあたれば良いと思います。

 

しかし、その一方でやはり、国税側の「社会常識」というものも常に意識する必要はあるのだろうと思います。

 

会社側の税務処理に税務署がノーを突きつけた時は、すぐに裁判ということにはならず、先ずは、国税不服審判所(行政機関)の判断を仰ぐことになります。今日、お話した例も、最終的には裁判で会社側の主張が認められたものの、実は国税不服審判所の段階では会社側が負けています。

 

この間の会社側のストレスは相当なものがあったと思います。

 

税務上の判断で「社会通念」が必要とされるときは、ぜひ、今日のお話を思い出していただきたいと思います。

 

税務上の「社会通念」について詳しくお聞きになりたいと思われたら

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