節税と銀行対策~御社の自己資本比率は何%ですか?
2019年03月14日節税ブログ その26
●節税と銀行対策~御社の自己資本比率は何%ですか?
■節税対策をしなかった場合
税引き前利益が1千万円で法人税等が300万(30%)だとしたら、税引き後利益は700万円です。
ここでは税引き後利益とキャッシュフローがイコールとします。
そうすると
キャッシュフロー 700万円
内部留保で積み上がった金額 700万円
ということになります。
税引き前利益 | 1,000万円 |
法人税等 | △300万円 |
税引き後利益 | 700万円 |
■節税対策をした場合
さて、この会社は実際には使わなくなった機械装置(簿価200万円)を持っていたので、これをその期に除却したとします。
そうすると、固定資産を除却したので、固定資産除却損という損失(特別損失)が計上されて利益が減り、当然、税金も安くなりました。ただし、固定資産を除却しただけですから、お金は出て行きません
固定資産除却損 | △200万円 |
税引き前利益 | 800万円 |
法人税等 | △240万円 |
税引き後利益 | 560万円 |
この場合のキャッシュフローは560万円に固定資産除却損の200万円をプラスした760万円となります。
税金は300万円から240万円に安くなって、キャッシュは700万円から760万円に増えました。
一見、いいことばかりの様ですが、ひとつだけ困ったことがあります。
それが、自己資本比率です。
■自己資本比率はどうなるか?
節税しない場合は、700万円が内部留保として自己資本にプラスされます。
一方
節税した場合は、内部留保として自己資本にプラスされる金額は、あくまで560万円です。
自己資本比率は、当然、節税しない方が高くなります。
銀行が会社にお金を貸す時の大きな基準のひとつが
自己資本比率
です。
税金は安くしたいが、銀行からお金も借りなきゃいけない。
そんな時は、節税効果とともに、ぜひ、わが社の自己資本比率は何%になるか?―ということも考えてみて下さいね。
節税もしたいが、銀行からお金も借りなきゃいけないし・・・という時は
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さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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