節税と内部留保~節税と内部留保の微妙な関係
2019年03月04日節税ブログ その25
●節税と内部留保~節税と内部留保の微妙な関係
■内部留保とは?
みなさんは、内部留保という言葉をお聞きになったことはないでしょうか?
会社の利益から税金と配当金を支払った残りの金額は、会社の内部に積み上がって行きます。
それが現金や預金として残っている場合もあれば、機械や建物の様な固定資産に姿を変えている場合もあります。
いずれにしろ、会社の内部に積み上がった過去の利益の蓄積―これが内部留保です。
そして
会社の内部留保を厚くする
とか
内部留保で会社の財務体質を強くする
という様なことも言われます。
■経営に必要なお金は2種類
経営に必要なお金は、
よそから調達してきたお金(銀行借入金など)
最初に自分で用意したお金とその後に自分で稼ぎ出したお金(資本金と内部留保)
のふたつからなります。
前者は当然ながら、返済義務を伴いますが、後者は自分で用意した、あるいは稼ぎ出したお金ですから返済の必要はなく、会社の自由に使えます。
ですから、新たな設備投資をしようという時などは、内部留保が潤沢だと、自己資金で全てまかなえますし、銀行からお金を借りる場合でも
この会社は安全だ
ということで、融資を受けやすくなります。
■内部留保と節税の微妙な関係
じゃあ、その内部留保と節税の関係はどうなっているのかというと
節税というのは売上を減らすにせよ、費用を増やすにせよ結果的には、利益を減らすことになります。
ところが、内部留保というのは、先ほど書いた様に、会社の内部に積み上がった過去の利益の蓄積です。
ですから、利益を減らせば、税金も減りますが、同時に内部留保も減ります。
内部留保は会社の安全性を測る指標となるものです。
内部留保に資本金をプラスしたものを「自己資本」といいますが、自己資本比率が少ないと銀行はなかなか融資をしてくれません。
税金は少なくしたいけれど、銀行からお金も借りなきゃいけないし
こういう場合は両者のバランスが大切です。ただ単に、税金は安ければ良いというわけにはいきません。
ここが会社経営のむずかしいところです。
節税を考えた時は、同時に内部留保はどうなるのか、自己資本比率はどう変わるのかをぜひ、考えていただきたいと思います。
節税もしたいが、内部留保も厚くしたい・・・という時は
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さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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