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経営者なら必ず押さえておきたい節税チェックリスト・34選

私がお客様との打合せに使う「節税チェックリスト」には60以上の節税手法を用意しています。
しかし、ここではそれらをグッとしぼって、業種・業態にかかわらず使える34の節税手法を選びました。

内容も、一般の経営者の方にザックリと理解していただけるように、細かな点はできるだけはぶいて、「わかりやすさ」に焦点をおいて書きました。

それぞれの節税対策を実行される場合は、要件などの細かなチェックが必要です。その際は、さかもと税理士事務所までご連絡下さい。

注)記事の内容は令和3年度の税制改正後の規定に基づいています。

2021.9.15
税理士 坂本千足

Contents

1.緊急避難的な節税対策

決算が近くなって、利益が予想外に出ていることに気づいた時に実行されることが多い節税対策です。確かに税金は減りますが、それ以上に現金も出ていきます。

節税は本来、長期的な視点に立って計画的に行われるべきですが、思いもしなかった売上が期末近くになって転がりこむことだってあります。そういう場合に使えるのがここで紹介する緊急避難的な節税対策です。

№1従業員に決算賞与を支給する

利益は出ていても、資金繰りがきつい時もありますから、そういう時は決算月に未払計上して費用に計上することができます。
ただし、その場合は、決算日までに従業員に賞与の支給額を通知して、翌月1ヶ月以内に支払うことが条件です。

№2決算月にパソコン等で30万円未満の少額資産を購入する

青色申告者に限りますが、1台30万円未満の資産であれば、買った時の一時の費用として経費に計上することが可能です。
ただし、年間合計300万円が限度です。

№3決算月に事務用消耗品等を1年分まとめて購入する

まとめ買いで費用処理できるものには事務用消耗品の他に、作業用消耗品(手袋、タオル等)、包装材料、広告用印刷物(会社案内等)、見本品、試供品などがあります。
ただし、購入した量がほぼ1年以内に消費できる程度であることが条件です。

№4慰安旅行を実施する

旅行期間が4泊5日以内で、全従業員の50%以上が参加する旅行であれば、福利厚生費として経費処理することが可能です。

№5交際費を使って得意先・従業員に還元する

期末近くに得意先や仕入先、その他従業員等に対する接待や贈答のために要した金額は交際費として費用処理することが可能です。
ただし、会社の場合、年間800万円を超える部分は申告書で利益に加算されることとなります。

№6決算期を変更する *法人のみ適用可

たとえば、3月決算の会社で、決算月(3月)に大きな売上が上がることが、2月になってようやくわかったとします
こういう差し迫った状況では、ほとんど打つ手はありませんが、そんな時に会社の決算期を3月から2月に変更します。
そうすると、大きな売上は、最初の4月~2月の事業年度(11ヶ月)では計上されず、新しい3月~2月の事業年度の最初の月に計上されますから、1年かけてじっくり節税対策ができるというわけです。

※決算期変更手続きは比較的簡単で、現金の支出もありません。

2.実質的な内部留保または簿外積立となる節税対策

社長に給料を払えば、現金はいったん会社の口座から出ていきますが、会社に資金が足りなくなれば、社長はそのもらった給料の一部を会社に貸し付けることができます。ですから「実質的な内部留保」といえます。
また、支払われた現金が会社以外に積立てられ、「簿外積立」として将来的に会社に戻ってくる節税対策もあります。

≪経営者や一族に対する支払いで、実質的な内部留保となるもの≫

№7最適な役員報酬を決定する *法人のみ適用可

役員報酬は社長自身で金額を決定することができて、しかも、会社の費用の中でも大きな割合を占めますから、節税対策を考える際は最優先で検討すべき課題といえます。

【役員報酬を決定する際に検討すべきポイント】

  • 役員報酬を増やせば会社の税負担は減りますが、個人の税負担は増えます。つまり、会社と個人の税負担をトータルにとらえて、バランスをどこに持ってくるか―ここが最も大事なポイントとなります。
  • また、税負担だけではなく、社会保険料の負担も考慮する必要があります。健康保険はかけ捨てですが、年金は掛金次第で将来受け取れる年金総額に大きな差が生じます。

№8配偶者等に給与を支払う(所得の分散)

社長ひとりに、たとえば、1千万円の給与を支払うよりも、これを社長と奥さんの2人に分散した方がトータルの税負担は安くすることができます。
奥さんの他にも子供や両親を分散の対象とすることが可能な場合もあります。

当然、各人が実質的に会社の仕事をしていることと給与の額が仕事の内容に照らして適正であることが条件です。

個人事業の場合は事業主に対する給与は経費となりませんが、同居の親族については、あらかじめ届出書を提出することを条件に、経費とすることができます。

№9社長が出張した際に日当を支払う *法人のみ適用可(従業員は個人事業でも可)

旅費日当は規程に基づいて支払われるもので、適正額であれば、会社の費用となり、受取る側の社長にも税金はかかりません。
ただし、従業員も出張する場合は、支払額に格差を設けることはできても、社長だけに支給して、従業員には支給しないということは認められません。

≪簿外積立となるもの≫

№10小規模企業共済に加入する

小規模企業共済とは個人事業主や会社役員のための退職金制度で、掛金(月額千円から7万円まで)は経費にこそできませんが、社長や個人事業主の個人所得税の計算をする際に、掛金全額を所得控除の対象とすることができます。
つまり、実質的に経費を計上するのと同じ効果が得られるというわけです。
また、退職時に受け取る退職金も、税金面で大きく優遇されています。

№11 中小企業退職金共済制度に加入する

№10が経営者のための退職金制度であるのに対し、こちらは従業員のための退職金制度 で、掛金は個人事業、会社ともに費用処理が可能です。
退職金自体は従業員に直接支払われるため事業経費とすることはできませんが、退職金を毎年、前払いしたのと同じ効果を得ることができます。

№12中小企業倒産防止共済制度に加入する

取引先が倒産した場合の資金難、経営難に備えるための制度です。
掛金は月額5千円から20万円の間で自由に設定することができて、個人事業、会社ともに費用処理が可能です。
取引先が倒産した場合は共済金の貸付けが受けられます。

また、40カ月以上経過した時点で解約すると、掛金が100%戻ってきます。
しかし戻ってきた掛金は収入として課税の対象となってしまいます。
ですから、正確には「節税」ではなく「課税の繰延べ」であり、あらかじめ、「出口対策」を用意しておくことが必要です。

3.計画的・長期的節税対策

1の緊急避難的な節税対策と違い、計画的、長期的視野に立ってはじめて効果が発揮される対策です。

№13中古車(4年落ち)を購入して初年度に購入価額の全額を償却する

4年落ちの中古車であれば、購入した初年度に購入代金の全額を費用(減価償却費)に落とすことができます。
ただし、償却計算は月割り計算ですから、事業年度の終わりごろに購入しても、わずかな額しか費用にできません。
事業年度の最初の月で取得して使用を開始する様にして下さい。

№14市場開発費・調査費を計上する

同業他社の商品やサービスの購入費用、あるいは、異業種であっても、自社の参考となる業界に関連した調査費用などで、自己の商品やサービスの開発、改良等のための費用は事業経費とすることができます。

(例1)飲食業  他の店舗の料理やサービスを利用するために要した飲食費、旅費等
(例2)服飾業 他の店舗やメーカーの商品購入に要した費用、店舗の見学に要した旅費等

№15社長の自宅を社宅化して家賃を会社経費に計上する *法人のみ適用可

社長の自宅が借家であれば、賃貸契約を社長個人と家主から、会社と家主の契約に変更することで支払家賃を会社経費にすることができます。
社長個人も家賃の一部を負担する必要はありますが、負担割合はおおむね支払家賃の10%~20%となります。

社長の自宅が持ち家の場合は、先ずは、会社がその自宅を買い取る必要がありますから、問題はその資金をどう調達するかにかかってきます。

№16地代家賃、保険料等の経費を1年分前払いする

毎月払っていた家賃に加え、決算月に翌期1年分の家賃を払えば、最初の年度は2年分の家賃が計上されますから、節税効果があります。
ただし、当然、その分よけいにお金が出ていきますし、翌年は1年分を先払いしたわけですから毎月の家賃計上はできません。つまり、効果は1回限りです。
しかも、年払いの処理は家主との契約を「毎月払い」から「年払い」に変更した上で、一定期間継続する必要があります。儲かった年度だけというわけにはいきません。

№17会社に在籍したまま退職金を支払う *法人のみ適用可

役員が取締役から監査役になるなどして経営の一線から身を引いた場合で、実質的に退職したのと同様の事情にあると認められる場合は、会社に籍を置いたままの役員に対し退職金を支給することができます。

世代交代はしたいが、創業者として一定の役割はまだ残しておきたいという役員が会社にいる場合などに検討してみてはいかがでしょうか。

№18個人契約の生命保険を法人契約に変更する *法人のみ適用可

個人契約の生命保険料は、税務上、最大4万円の「生命保険料控除」が受けられるだけですが、契約を個人契約から法人契約に変更した場合、掛け捨ての定期保険であれば、会社が支払った保険料は全額、会社経費とすることができます。

ただ、それだけですと、万が一の場合、保険金は会社が受取人となってしまって、家族の手に渡りません。
これを避けるためには、「役員退職金規定」を作って、退職金として遺族に支払えるようにしておけば、保険金を家族に渡すことができます。
※保険会社によっては契約変更ができない場合もありますので注意してください。

4.お金は出ていかず、税の繰延べ効果が得られる対策

税の繰延べとは、税金の支払時期を先延ばしするだけで、一定期間を通算した場合の税負担は同額になる対策のことをいいます。

ただし、目先の税負担をどうしても回避したい場合、あるいは、ある年度だけ特別に利益が多く計上される場合は有効な対策となります。

№19給料の締日から月末までの分を未払計上する

たとえば、給料の計算期間が、前月21日から当月20日までで、支給が当月25日といった場合、決算月の21日から月末までの間は、従業員から労務の提供は受けているわけですから、その10日分の給料は未払計上することができます(役員報酬には日割り計算という概念はありませんから、認められるのは従業員の給料のみです)

ただし、翌月はその10日分を除いた20日分しか経費にできませんから、節税ではなく税の繰延べですが、例年以上に利益が出た場合などには、一定の効果が得られます。

№20決算月の翌月に引落しか振込み予定の経費のうち、決算月以前の分を未払計上する

3月決算の会社で、3月11日から4月10日までのクレジットの使用分が、4月15日に引き落とされるとします。
この場合、3月11日から3月末までの使用分のうち経費に該当するものは、決算月に未払計上して費用処理することができます。
業種や業態によりますが、高速代、ガソリン代、電話代、水道光熱費など幅広い費用の計上が考えられます。

№21売上計上基準を見直す

たとえば、商品の販売であれば、売上を計上する基準として
①商品を出荷した日
②相手側に商品が到着した日
③相手側が商品をチェックした日
④相手側が商品の使用を開始した日
などのいくつかの基準があって、一度採用した基準は継続して適用することが必要ですが、どれを選ぶかは、商品の特性等に応じて、会社が自由に決めて良いことになっています。

ですから、3月決算の会社で、3月25日に商品を出荷したが、それが相手側に到着した日が4月1日であれば、売上基準のとり方ひとつでその期の売上は違ってきます。

№22普通償却に加えて一定の機械装置等について特別償却を行う

機械等の資産のうち一定のものについては、通常の償却(これを普通償却といいます)に加えて特別償却ができます。

代表的な≪中小企業投資促進税制≫では、1台160万円以上の機械装置や70万円以上のソフトウェアについて、普通償却の他に、取得価額の30%の特別償却が可能です。

中小企業者で青白申告をしていれば、業種や機械等の種類に関係なく適用が受けられます。

№23一定の機械装置等について即時償却の適用を受ける

≪中小企業経営強化制度≫を適用した場合は、一定の機械装置等を取得または制作等して、これを事業に使用した年度にその全額を償却(即時償却)することができます。
対象となる資産には機械装置の他、工具、器具備品、建物付属設備、ソフトウェアがあります

ただし、この制度の適用を受けるためには、経営力向上計画を作成し、次の①から④の設備について認定を受けることが要件となっていますから、早めの準備開始が必要です。
①.生産性向上設備(生産性が1%以上向上する設備で工業会等の確認が必要)
②.収益力強化設備(投資収益率が年5%以上の設備で経産局の確認が必要)
③.デジタル化設備(遠隔操作、可視化等を可能にする設備で経産局の確認が必要)
④.経営資源集約化設備(修正ROA、有形固定資産回転率が一定以上上昇する設備)

5.税金は減って、しかもお金も出ていかない節税対策

税額控除は、税金は減ってお金も出ていかない節税対策の代表例です。
その他にも、予定納税の代わりに仮決算を行うなど様々な対策が可能です。

≪税額控除制度≫

№24一定の機械装置等を取得した場合は直接、税金を減らすこともできる

№20の特別償却に代えて、直接、税金を減らせる税額控除制度を選ぶこともできます。

≪中小企業投資促進税制≫の場合は機械等の取得価額の7%が控除限度額となります。
減価償却費という費用を普通より多く計上できる特別償却と税金を直接減らせる税額控除とどちらが有利かは、利益の状況等により異なりますが、一般には税額控除の方が有利とされます。

№25一定の機械装置等について即時償却に代えて税額控除の適用を受けることもできる

№21の≪中小企業経営強化制度≫について、即時償却に代えて取得価額の10%の税額控除を選ぶこともできます。

№26従業員に対する給与が増加した場合は税額控除の適用がある ≪所得拡大税制≫

従業員に対する給与の支給額が前年度よりも1.5%以上増加した場合に、その増加額の15%相当額を法人税額または所得税額から控除できる制度です。

青色申告をしていることが要件で、給与のうち役員や役員または個人事業者の親族に対するものは除かれます。

≪その他≫

№27売上が落ちてきた場合は、予定納税の代わりに仮決算をして納税する

あらたな事業年度開始から6か月を経た場合で、前年の税金が一定額を超える場合は、会社や個人事業者は前年の税金の2分の1を納める必要がありますが、これを予定納税といいます。

しかし、前年は売上も好調だったが、今期に入ってからは売上が落ちてきたという場合は前年の2分の1の税金を納めるのも大変です。こういう場合は、あらたな事業年度開始から6か月間を1事業年度とみなして決算をし、その決算額に基づいた税金を納めることができます。

№28欠損金が生じた場合は前期の法人税を取り戻すことができる

前期、黒字が出て法人税を納めた場合で、当期は赤字になったという場合は、前期に納めた法人税を取り戻すことができます。これを欠損金の繰戻還付といいます。

(例)前期の利益800万円 前期の法人税100万円 当期の利益▲700万円の場合
  還付される法人税 前期の法人税100万円×▲700万円÷800万円=87.5万円
※個人事業者の場合も、純損失の繰戻しによる還付を受けることが可能です。

№29一定の棚卸商品・製品について帳簿価額を販売可能価額まで引き下げる

期末に売れ残った商品等は、その期の仕入高から控除されて売上原価が計算されます。このため、次の様な商品等が、当初仕入れた金額のまま帳簿上残っていれば、結果的に、売上原価はその分少なく計算されて、利益がふくらむこととなってしまいます。

・災害によって大きなダメージを受けた商品・製品
・季節商品等で売れ残ってしまった商品・製品
・型くずれや品質低下がおきてしまった商品・製品

こういう場合は、現実に販売可能な価額まで、商品等の帳簿価額を引き下げて、売上原価を本来の金額まで戻すことができます。

№30自宅経費の一部を事業経費とする

自宅の一部を使って事業をやっている場合や会社の仕事を自宅に持ち帰ってやっている場合は、自宅の家賃や水道光熱費等の一部を事業経費にすることができます。

経費にできる割合は自宅全体の面積に対する仕事専用部分の面積の比などで計算をします。

№31回収不能と判断された売掛金は早めに費用に落とす

売掛金の回収ができないと判断される場合は、債務免除の通知を送って貸倒損失を計上しましょう。
また、貸倒損失には至らないが、回収が危ぶまれる売掛金については、その全額または半額を貸倒引当金に繰り入れて費用処理することが必要です。

不良債権をほったらかしにすることは、1円の現金も回収できないうえに、税金だけむだに払うことを意味します。
なるべく早めの処理を心がけて下さい。

№32印紙税は領収書・契約書等をPDFに代えて節約する

印紙は領収書や契約書などを作成したときに貼ることになっていますが、印紙税法上、これらの文書を「課税文書」といいます。
つまり、印紙は「課税文書」という「紙」に貼ることが求められる税金なのです。

ですから、「紙」の契約書等ではなく、これを「PDF」にして電子メールで送った場合、実は、印紙を貼らなくてよいことになっています。
「課税文書」が多い事業者は「紙」はやめて、ぜひ、「PDF」に代えてみて下さい。

№33資産を除却せずに除却損を計上する方法

購入した機械等を何らかの理由により、償却途中で除却せざるを得なくなったとします。
もちろん、除却すれば機械等の未償却残高は「固定資産除却損」として費用になります。

しかし、大型の機械等で、廃棄するのにも費用がかかるため、そのままほったらかし状態にした場合はどうでしょうか。

そういう場合は、機械の重要な部分を取り外すか、表面をハンマーで破砕するなどして、その機械を今後一切、使用できない状態にした場合は、実際に除却しない状態のままで除却損を計上することができます。

№34会社を2つに分けてそれぞれ低い税率を適用する *法人のみ適用可

ひとつの会社で利益が増えてきたら、会社を2つに分けることでトータルの税負担を減らすことができます。
中小企業の場合、法人税は年間800万円以下の利益に対し15%、800万円を超える部分に対しては23.2%の税率で計算されますから、ひとつの会社の利益を2つの会社に分散できれば、それぞれ低い税率が適用になって法人税を下げることができます。
利益と法人税が下がれば、法人税以外の事業税や地方税も下げることができます。

年間利益2千万円の法人を2つに分けてそれぞれ年間利益1千万円とした場合の節税額はトータルで約100万円になります。

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