節税と電話加入権~電話加入権を売って節税する方法
2019年12月26日節税ブログ その48
●節税と電話加入権~電話加入権を売って節税する方法
■電話加入権が決算書に計上されていたら
社長の会社の決算書に「電話加入権」という資産は計上されていないでしょうか?
電話加入権というのはアナログ電話回線を引く際に支払う施設設置負担金で、以前は1台72,000円もしていました。
加入権は税務上、払った時の費用にはできず、無形固定資産という「資産」に計上しなければなりません。しかも、同じ無形固定資産である特許権やソフトウェアと違って減価償却もできません。
また、古くなった棚卸資産の様に評価損を計上することもできません。
つまり、解約や売却しない限り、費用には計上できず、ずっと決算書上に計上し続けなければいけないというわけです。
大企業ともなれば、大変な数の加入権を所有していますから、1社で数千万円、数億円を決算書に計上したままということも珍しくありません。
■電話加入権を費用化する方法
では、電話加入権は解約や売却をして、もう会社では使えない状態にしない限り、費用にすることはできないのでしょうか
実は、会社の電話を従来通り使い続けながら、加入権だけを費用に落とす方法があります。
方法は以下の通りです。
NTTに「電話加入権等譲渡承認請求書」という書類を提出します。記載するのは主に
・譲渡したい電話番号
・現在の契約者名(譲り渡す側)
・新しい契約者名(譲り受ける側)
などです。この際、新しい契約者は社長にします。もちろん、専門業者に買い取ってもらうこともできますが、そうなると、当然ながら会社の固定電話は使えなくなります。
たとえ、新しい契約者が社長でも、会社にとっては「売却」には違いありませんが、契約者が社長であれば、会社は今までと同じように電話を使い続けることができますし、料金も会社が負担するわけですから、通信費も今までと同様、会社の経費に計上することができます。
■電話加入権の相場は?
では、会社はいくらで電話加入権を売ればいいのでしょうか?
今、ネットで電話買取価格を検索すると1台当り700円~800円というのが相場の様です。
※ちなみに、NTTは電話加入権を買い取ってくれません。
ですから、会社は社長と間で売買契約書を作って1台千円で買い取ってもらえばいいのです。電話加入権の簿価はそれよりはるかに高いわけですから、かなりの売却損が計上できます。
手続きは
「NTT 電話加入権 名義変更」
で検索してみて下さい。詳細な説明が見られますし、必要書類のダウンロードもできます。
決算書に記載された電話加入権を何とかしたい・・・と思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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