節税と企業版ふるさと納税~会社でもできるふるさと納税
2024年10月18日節税ブログ その124
●節税と企業版ふるさと納税~会社でもできるふるさと納税
■会社がした寄付金の基本的な取り扱い
会社がした寄付金のうち
・国や地方公共団体に対する寄付金
・赤い羽根共同募金等公益性の高い寄付金
は全額、会社の費用とすることができます。
ただし、それ以外の、たとえば、政党やお寺、地域の夏祭りなどに対する寄付金はほとんど費用にすることができません。
注)地域の夏祭りなどにお金を出した場合であっても、会社名や自社の製品名が多くの人の目にふれる場所、媒体に表示される場合は「広告宣伝費」とすることができます。
■企業版ふるさと納税とは?
では、会社が、いわゆる「ふるさと納税」をした場合はどうなるでしょうか。
ふるさと納税は、基本的に上に書いた「国や地方公共団体に対する寄付金」のうち
地方公共団体に対する寄付
にあたりますから、寄付した金額の全額を会社の費用とすることができます。
つまり
法人税等の税率を30%とすれば、寄付金の額×30%だけ法人税等を安くすることができるというわけです。
そのうえ、地方税で次の様な税額控除も受けることもできます。
・法人事業税 寄付額の20.0%
・法人県民税 寄付額の 5.7%
・法人市民税 寄付金の34.3%
税額控除ですから、本来納めるべき税金から上のパーセント分だけ税金を控除することができます
つまり、企業版ふるさと納税をすることで
・法人税等が約30%安くなり
・地方税で60%の税額控除が受けられる
ために寄付した金額のうち最大90%の節税ができ、会社負担分は残り10%だけになるというわけです
■個人版ふるさと納税とはここが大きく違う!
ただし、企業版ふるさと納税は個人と違って
・地域再生法の認定地域再生計画への寄附金であること
・寄付金の下限額が10万円であること
というふたつの条件があります。個人の様に、どこでも好きなところに寄付できるわけではありません。特に本社が所在する地方公共団体への寄付金については上に書いたような地方税法上の特典が受けられません。
また、個人と大きく違う点は
返戻品がない!
ということです。
個人版のふるさと納税の足切りは2千円で、お酒やお肉などの地方の名産品をもらえる楽しみがありますから、それに比べると企業版は寄付の下限額が10万円で、しかも、返礼品をもらえるという楽しみもなしです。
払った寄付金の最大90%だけ税金は安くなるものの、おまけの返礼品はなしということで、ふるさと納税は個人でやるか、会社でやるか悩みどころといったところでしょうか。
企業版ふるさと納税の対象となる事業等を知りたい方は以下のポータルサイトを一度覗いてみてはいかがでしょうか。
https://www.chisou.go.jp/tiiki/tiikisaisei/kigyou_furusato.html
企業版ふるさと納税を検討したい・・・と思われたら
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さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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