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節税と不動産所得の経費~その経費は本当に必要か?

節税ブログ その72

●節税と不動産所得の経費~その経費は本当に必要か?

 

“経費探し”の前に考えておくべきこと

 

不動産所得は賃料収入からそれにかかった必要経費を控除して計算しますから、年末が近づくと何か経費になるものはないかと、あわてて“経費探し”に精を出されるオーナーの方がおられます。

 

しかし、個人事業者で不動産事業をやっておられる方は、その“経費探し”の前に、今日、お話する内容をぜひ、一度検討して

 

その経費は本当に必要なのか?

 

ということを考えていただきたいと思います。

 

経費には

 

・お金が出ていく経費

・お金が出ていかない経費

 

の2種類があります。お金が出ていかない経費の代表格が減価償却費です。しかし、不動産所得から控除してもらえる―という意味で、経費ではありませんが、お金が出ていかない経費と同じような効果をもたらすのが

 

青色申告特別控除(最大65万円)

 

です。

 

また、経理処理上、出金の処理はするけれど、実質的には同じサイフの中にとどまるものもあります。

 

青色事業専従者給与

 

がそれです。

 

さらに、不動産所得からマイナスされる

 

所得控除

 

というものもあります。

 

「いやぁ、そんなものがあることぐらいとっくに知ってるよ」とおっしゃる方も多くおられると思いますが、今日は、これらのうち、実はちょっと見過ごされがちな点にしぼってお話してみたいと思います。

 

事業的規模でない不動産貸付けで65万円控除を受ける方法

 

先ずは、青色申告控除について。

 

青色申告控除は正確な帳簿をつけることを条件に不動産所得から最大65万円(注)を控除してもらえる制度です。もちろん、お金は出ていきません。

(注)令和2年分の申告からは、電子申告で申告した場合に限り65万控除が可能で、それ以外の場合、控除額は最大55万円です。この点は注意して下さい。

 

不動産所得の場合、65万円控除は「事業的規模」であることが条件です。そして、事業的規模であるかどうかの判断は一般に、いわゆる「5棟10室基準」で行われます。

 

その基準に達していない場合は、最大で10万円しか控除されません。

 

しかし、仮に、不動産賃貸業の他に、一般事業もやっていれば、実は両方で65万円控除が受けられるのです。たとえ、その時の不動産賃貸業の規模が区分マンション1室であったとしても―です。

 

たとえば、あなたがマンション1室の賃貸の他に、アマゾン等で仕入れた品物をネットで販売していて、不動産所得が青色申告控除前で30万円、物販の利益が同じく50万円だったとします。そうすると

 

・不動産所得 30万円-30万円(65万円のうちの30万円)=0円(注)

・事業所得  50万円-35万円(65万円-30万円)=15万円

 

とすることができます。

(注)控除は必ず、不動産所得→事業所得の順序で行われます。

 

ただし、ここで注意しなければいけないのは、「事業所得」とみなされるためには、年間を通じて事業と称されるだけの「継続性」や「反復性」が必要だということです。

 

年に数回アマゾンで仕入れた商品が、たまたま運よく売れました

 

という程度では「事業所得」とはみなされず、「雑所得」ということになってしまいます。「雑所得」は青色申告の対象外です。その場合、不動産所得から控除される金額は10万円だけということになってしまいます。

 

青色事業専従者給与のうまい使い方

 

さて、次は青色事業専従者給与です。

 

青色事業専従者給与は、あらかじめ専従者に支払う給与を税務署に届け出てはじめて費用処理が認められます。

 

届出書は

 

・給与 月額  10万円

・賞与  7月 30万円

    12月 30万円

 

という様に書いて提出します。ポイントはふたつ。

 

ポイント1 記載した金額が専従者の仕事の内容から見て適正であること

ポイント2 支給額が届け出た金額の範囲内であること

 

です。

 

ポイントの1は当然のこととして、ポイントの2は、はっきりいって利益の調整に使えます。

 

届け出た金額以上の専従者給与を支払うことはできませんが、逆に範囲内であれば少ない分は、税務署は文句を言いません。

 

ですから、最初に多少多めの金額を届け出ておいて、12月になって、利益が予想以上出そうだということになれば、12月の賞与を届け出た金額通りに支払えばいいし、そうでない場合は、少なく支払えばいいのです。

 

多く支払っても、そのお金は家の外には出て行きません。同じサイフの中で移動するだけです。

 

損益計算書や収支計算書だけでは見えてこない所得控除のメリット

 

所得控除には社会保険料控除や生命保険控除などがありますが、節税対策として積極的な使い方ができるものに小規模企業共済があります。

 

小規模企業共済は小規模事業者のための退職金制度で、掛金は月額千円から7万円までの範囲で自由に選べます。

 

もちろん、お金は外に出て行きますが、将来、事業を廃止した時などに、支払った掛金の総額以上のものを退職金として手にすることができますから、掛金の全額を所得控除として使って節税をしながら、簿外でお金を積み立てているのと同じ効果を得ることができます。

(注)ただし、不動産所得で小規模企業共済が使えるのは事業的規模の場合に限られます。

 

また、ふるさと納税も一定額までであれば2千円の足切りだけで、所得税と住民税がその分安くなって、おまけに各地の名産品などを手にすることができます。

 

損益計算書や収支計算書だけ見ていては、所得控除のメリットはなかなか見えてきません。

決算時にあわてて“経費探し”をする前に、所得控除でどこまで課税所得を減らせるかをじっくり考える必要があります。

 

土地負債利子で経費がムダになることもある

 

さて、最後は、いわゆる土地負債利子のお話です。

 

不動産投資には借入金がつきものですから、その借入金について支払った利息は当然、必要経費になります。そして、不動産所得が赤字になれば、他の給与所得などと相殺(これを「損益通算」といいます)されて課税所得を減らすことができます。

 

ただし、税務には、不動産所得が赤字の場合、支払った利息のうち、土地取得に充てられた借入金に係る部分は赤字金額が減らされるーつまり、給与所得などとの損益通算ができなくなってしまうという決まりがあります。

 

計算方法はここでは省略しますが、そうすると、節税ねらいで経費を使って不動産所得を赤字にしても、土地負債利子でその赤字部分を減らされたり、若しくはゼロにされた場合は、せっかくの経費がムダになってしまいます。

 

この点も、決算時の“経費探し”の前にしっかりと考える必要がありますね。

 

不動産所得の経費ついて詳しくお聞きになりたいと思われたら

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