節税と外注費~給与と外注費の“境界線”を見きわめる方法
2025年11月28日
節税ブログ その138
●節税と外注費~給与と外注費の“境界線”を見きわめる方法
■給与か外注か? 税務署が注目する「偽装請負判定」の実務
今日は、多くの会社で誤解の多い
「給与(従業員)」と「外注費(業務委託)」の線引きのお話です。
このテーマは、税務調査でもよく問題になりますし、外注費のつもりで処理していたものが、「これは給与ですね」と言われてしまうと
・源泉所得税の未納
・過年度分の追徴
・ペナルティ(加算税・延滞税)
など、かなり大きな影響が出ます。税金と関係ないところでは、社会保険の加入モレという問題も発生します。
「うちは小さな会社だから大丈夫」
と思っていると、後々、大変な事態にもなりかねないというわけです。
■税務署が判断するときの“3つの軸”
税務署が重視するポイントは、主に次の 3つです。ただし、大事なのはその3つは「総合的」に判断されるということです。会社から細かい指揮は受けるけど、時間的に縛られることはないのであれば
だったら、それは給与じゃないよね
ということになる可能性は高くなります。
というわけで、以下では断定的な言い方は避けて、「給与寄り」「外注費寄り」といった言い方をします。
(1)指揮命令はあるか
「これを今日中にやっといて」
「◯時までに終わらせて」
など、働き方に細かな指示を出している場合は 給与寄り です。逆に
頼んだ仕事をどう進めるかは君に任せるから
となっていれば 外注寄り です。
(2)時間の拘束があるか
・始業時間が決まっている
・休憩時間も決めている
・遅刻・早退のキマリがある
これは典型的な給与寄りですね。外注は、本来
納期までに仕上げれば時間は自由
が原則ですからね。
(3)誰の道具・設備を使うか
・会社のパソコン
・会社の工具
・会社の車
このように“会社のモノ”を使って仕事をしている場合は、給与寄りの傾向が強くなります。
外注なら、自分の道具、自分の設備で作業をするのが基本スタイルです。
■「外注にしたい」社長が陥りがちな落とし穴
最近は人材確保のために業務委託を増やす会社も多いのですが、税務上は “名称ではなく実態で判断” されます。
なので、次の様なケースは要注意です:
①「業務委託契約」と名前をつけているだけ
契約書の名称がどうであれ、指揮命令・時間拘束があれば給与とみなされる可能性は高くなります。
②会社のシフトに入れている
飲食店や美容院などでありがちですが、これも完全に従業員扱いとみなされる可能性は高くなります。
③外注なのに、勤務表に“出勤”と記録している
勤務管理してしまうと通常は給与扱いになります。外注は成果物で管理するのが原則です。
■正しく「外注費」とするために何をすべきか
「外注費」とするためには、以下のポイントを整えておくことに注意してください。ただし、これも総合判断です。次のうちのひとつでも守られなかったら、即給与扱いというわけではありません
①作業方法は外注側に任せる
「いつ」「どのように」やるかを外注側の判断に任せているかどうか。
②時間の拘束をしない
シフトを組んだり、始業時間・終業時間を決めていないこと。
③自前の道具を使ってもらう
会社が提供する場合は、別途精算で実費負担してもらう。
④請求書を必ずもらう
従業員から請求書をもらうことはありませんからね。
⑤成果物(納品物)で管理する
勤務時間ではなく、仕事の成果で管理すること
■まとめ
「外注に見せかけた従業員扱い」=偽装請負は、税務署からはきびしく見られます。今日ここに書いたことを参考に、一度、社長の会社の“外注の実態”
を見直してみてはいかがでしょうか。
給与と外注費について詳しく聞いてみたい・・・と思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
にお問い合わせください。
〒819-0002 福岡市早良西区姪の浜4-22-50クレインタートル弐番館801
――――― お問合せ先は ―――――
TEL092-892-3888/FAX092-892-3889
| 前のブログ記事へ | 次のブログ記事へ |














