節税とクラウド会計~簡単・自動処理にひそむキケン
2026年01月07日
節税ブログ その141
●節税とクラウド会計~簡単・自動処理にひそむキケン
■「簡単・自動」の誤解が、申告ミスと“節税機会の損失”を生む?
「クラウド会計は、簡単・自動・効率的」
こうした言葉をよく目に、耳にされると思います。たしかに、銀行口座やクレジットカードと連携し、仕訳を自動作成してくれるクラウド会計は、これまでの会計ソフトと比べて格段に便利になりました。
しかし、税理士の立場から見て、もっともお伝えしたいのは次の一点です。
節税は、経理処理が“タイムリーかつ正確”にできて、はじめて可能
クラウド会計をあまり安易に導入すると、節税どころか、申告ミスや期限後申告のリスクすら高まるケースがありえるのです。
■「自動化」の誤解が、節税の土台をくずす
クラウド会計は「すべて自動」ではありません。自動で取り込めるのは、銀行振込やカード決済などの一部に限られ、現金取引、私用カード、家事按分、固定資産の判定などは手入力・判断が必要です。
そうすると「簡単」だったはずの経理処理に予想外に時間がかかってしまい、つい後回し、後回しとなって、毎月の数字が信用できない状態になってしまった―なんてことにもなりかねません。
節税の多くは「今期の利益見込み」「設備投資のタイミング」「役員報酬の設計」など、正確な途中経過の数字があって初めて判断できるものだからです。
■よくある「逆に非効率」な4つのパターン
クラウド会計でつまずきやすいポイントを見てみると
①「銀行連携で入力不要」の誤解
自動取込は取引全体の一部。現金や私用カードの支出は手入力が必要です。
②「簡単だから全部自分で」のワナ
画面がきれいだと、つい勘定科目を細かく分けたくなって、後で見返したときに逆に統一感がなくなってしまった―なんていうことにもなりかねません。
③ スマホ入力の落とし穴
小さな画面での入力は、ケタ間違いなどのミスに気づきにくい。「誤ったデータ」が“正確”に蓄積され、そうなると後から修正は大変です。
④ 勘定科目の「迷い」
クラウド会計には学習能力があるというものの、案外「これって消耗品費?事務用品費?・・・」なんて悩むことは多いようです。
これらはすべて、節税の前提である“タイムリーで正確な経理”を損なうことにつながりがちです。
■失敗しない「クラウド会計の正しい使い方」
では、クラウド会計は使えないのか―というと、もちろん、そんなことはなく、使い方の設計さえまちがわなければ、むしろ、強力な「節税の武器」にもなります。
そのためには
- 自動化の範囲を決める
無理に全自動にせず、手入力はその場、その場で行う。
- 勘定科目はシンプルに
あまり細かい分類は避け、必要最小限の科目にしぼる。
- 定期的なチェックタイムを欠かさない
「後から」「時間があるときに」―では大あわてしてしまうことにもなりかねません。
- Excel、銀行アプリ、メモアプリなどの他のツールは1つに完結
それらの併用は統合の手間とミスを増やします。
こういった運用ができて、はじめて
今期は利益が出そうだから、設備投資の時期を前倒ししよう!
といった攻めの節税、攻めの経営が可能となります。
クラウド会計について詳しく聞いてみたい・・・と思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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