節税と赤字企業~赤字でも気をつけるべきこととは
2025年12月14日
節税ブログ その140
●節税と赤字企業~赤字でも気をつけるべきこととは
■「赤字だから大丈夫」と思っている社長ほど要注意
「今期は節税対策のおかげで赤字になったんで、税金の心配はいらないんだけど・・・」
顧問先の社長との面談等でよく聞く話です。確かに、法人が赤字の場合、法人税や地方税の法人税割額はかかりません。しかし、「税金はゼロだから安心」と単純に考えるのは、間違いです。当然ながら「赤字」は会社経営にとって好ましいことではありませんが、経営的な話は、今日はいったん置いて、税金面でのアレコレについてのお話をします。
■赤字でも法人には「均等割り」がかかる
先ず、法人には赤字でも「均等割」という地方税がかかります。
金額は地方自治体や会社の資本金、従業員数によって異なりますが、多くの中小企業では 年間おおむね7万円前後が最低ラインです。赤字でも行政サービスは受けているでしょう―というのがその理屈です。
年間7万円ですから「まぁ、たいしたことはない」と思われるかも知れませんが、赤字ということは、そもそも会社にお金がない状態ですから、いざ、申告というときになって7万円の出費はけっこうな負担です。
■赤字だから、税務調査は来ない・・・わけではない
次によくある誤解が
赤字だから税務調査は来ない
という誤解です。
しかし、税務署が見ているのは、単年度の黒字・赤字だけではありません。
たとえば、
・赤字が何年も続いている(だけど会社は存続している)
・売上規模に対して経費のうち特定の科目だけが不自然に多い
・役員から会社が借りているお金がどんどんと増えていっている
こうした点があると、「この会社、どうやってお金を回しているんだろう?」と関心を持たれてしまいます。
赤字=安全
では決してありません。
■赤字会社は、社長からの借入金が多い・・・ということは?
赤字になると、会社のお金は減少していきます。それでも家賃や給料、仕入代金、税金は支払わなければなりません。
その結果、社長からの借入金がますます増えていきます。
で、 問題は「社長はそのお金をどこから持ってきたのか」です
考えられるのは
・もともと個人で預金を潤沢に持っていた
・個人事業からの収入がある
・相続や贈与でもらったお金がある
です。
もちろん、これらがちゃんと説明できるお金であれば問題はありません。
説明ができるという意味は
税金を払った後のお金かどうか
という意味です。
■法人の調査でも、社長個人の通帳を見られることがある
ここは特に誤解が多いポイントですが
「法人の税務調査なんだから、個人の通帳は関係ないですよね?」
という誤解です。残念ながら、実務上、関係はあります。
法人の通帳に入って来たお金、出て行ったお金と社長個人との関係性が「何かある」と思われたら、「社長個人の通帳も見せてください」と言われます。
そして、これは断ることができません(残念ながら)
任意調査だから拒否できる
と聞いたことがある方もおられるかも知れませんが、任意とはいえ、実は断ることはできないのです。
■赤字でも備えることが大切
赤字でも均等割はかかる―ということは別にして
・赤字でも税務調査に来られることはある
・赤字だと社長個人のお金について関心がもたれることがある
この2点は、必ず押さえておいてください。
「赤字だから大丈夫」ではなく、「赤字だからこそ、説明できる状態を作っておく」ことが大事ですし、それが、結果的に社長自身の身を守ることにつながります。
会社の赤字について詳しく聞いてみたい・・・と思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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