節税と法人保険~「法人保険で節税」はもう昔の話
2026年02月07日
節税ブログ その143
●節税と法人保険~「法人保険で節税」はもう昔の話
「生命保険で節税」という話、いまだに時々聞きます。ですが、最初に結論からお伝えすると
今の法人保険は“節税の道具”としては使えません
理由は順を追ってお話しします。
■2019年に何が変わったのか?
ひと昔前まで、法人保険は
保険料を経費にしながら、将来の退職金にそなえる
そんな使われ方をしていました。ところが 2019年に税務のルールが大きく変わりました。簡単に言うと、
保険料を経費にしながら、将来まとまったお金を残す
というやりかたが、ほぼできなくなったということです。
・支払った保険料の多くが経費にならない
・資産として計上される割合が増えた
・解約返戻金(満期や解約によって戻ってくるお金)の返戻率は低下傾向にある
つまり
「節税になるから入る保険」ではなくなった
というのが現実です。
■そもそも保険は“補償”のためのもの
保険とは、本来何のために入るものか―といえば、答えは
万が一の時に会社を守るため
これが本来の役割です。
・社長に万一のことがあったら
・急な病気や事故で働けなくなったら
・会社経営はどうなるか、従業員はどうなるか、そして家族は・・・
こうしたリスクに備えるのが、法人保険です。
節税を主目的にすると、
・必要以上に高い保険に
・そして、よく分からないままに
保険契約にサインして、結果として
キャッシュフローを圧迫するだけ
というケースにもなりかねません。
■「必要補償額」を計算するととんでもない金額に・・・
法人保険の提案で、よく出てくるのが「必要補償額」という話です。
計算方法はいくつかありますが、万が一の事態になった場合の、たとえば
・運転資金の〇ヶ月分
・借入金の残高
・役員・従業員への給与支払い
・社長の死亡退職金
これらを積み上げていくと、必要補償額は
エッ!そんなに・・・
と思ってしまうほど大きな金額になることが多いのです。
そして当然ですが、
補償額が大きい、イコール保険料も高くなる
という結果になります。
ここで必要なのは
その保険料、毎月、毎年、無理なく払い続けられますか?
ということです。
■必要補償額は「現実的」に考える
ですから、必要補償額を考えるときは
「完璧」を目指さない
ということです。
目指すべきは
・最低限、会社が混乱しない金額
・当面の資金繰りが回る金額
・金融機関との関係を維持できる金額
このあたりを現実的に押さえて、なおかつ、保険以外の内部留保、事業承継の準備といった方法も組み合わせることが必要です。
■個人の死亡保険がある場合は要チェック
もう一つ、よくあるケースで
すでに、個人で死亡保険に入っています
という場合、これを
法人契約に切り替える
ことで、支払う保険料を法人の経費にすることができます。個人契約の場合は所得控除で年間最大4万円の控除が受けられるだけです。
ただし、契約は掛け捨てであること。また、保険会社によっては契約変更できない場合もあります。この点は注意して下さい。
■まとめ
最後に、もう一度。法人保険は
✔ 節税のためには使えない
✔ 補償を目的に考えるもの
✔ 現実的な金額で設計すること
が必要で、なんとなく不安だから、すすめられたから-で入るものではないということです。気をつけて下さい。
法人保険について詳しく聞いてみたい・・・と思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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