節税とペット~ペットは経費になるか、ならないか?
2026年05月18日
節税ブログ その149
●節税とペット~ペットは経費になるか、ならないか?
「先生、うちの犬のエサ代って経費になりますか?」
これは実は、経営者の方からたまに受ける質問です。
犬や猫を飼っている社長さんは本当に多いですし、中には会社に連れてきているケースもあります。最近では、看板犬・看板猫としてSNSで人気になっているお店も珍しくありません。
では実際のところ、ペットにかかる費用は“経費”になるのでしょうか?
結論から言えば、
「事業との関係をきちんと説明できれば、経費になる可能性はあります」
というのが答えになります。
■熱帯魚は比較的わかりやすい
たとえば、会社の受付や店舗に大きな水槽を置いて熱帯魚を飼っているケース。
これは比較的、事業との関連性を説明しやすい代表例です。
実際、病院、飲食店、美容室、介護施設などでは、
- 来客への癒し
- 店舗イメージ向上
- 空間演出
といった目的が明確ですから、税務上も比較的認められやすいでしょう。
ただし、問題は犬や猫です。
■犬や猫は“単なるペット”との線引きが難しい
犬や猫の場合、税務署から見れば、
「いや、それ、単なる個人的なペットですよね?」
と言われやすいのが現実です。
特に、
- 自宅兼事務所で飼っている
- 社長個人の趣味に見える
- 業務との関係が説明できない
こういうケースでは、かなり厳しく見られます。
逆に、次のようなケースでは事業性を主張しやすくなります。
例えばこんなケース
- 美容室の“看板犬”
- 猫カフェの猫
- ドッグサロンのモデル犬
- SNS集客の中心になっているペット
- 来店客とのコミュニケーション目的の店舗犬
最近はInstagramやTikTokで「ワンコ店長」が集客の中心になっているお店もあります。
つまり、
「売上に貢献している」
ことが客観的に見えれば、事業関連性を説明しやすくなるわけです。
■SNS投稿は重要な証拠になる
ここは実務的に非常に重要なポイントですが、
- TikTok
- YouTube
などに継続的に登場している場合、
「店舗運営や集客に利用している」
という説明材料になります。
税務調査でも、
「実際に広告宣伝や集客に使っていました」
という証拠は非常に大切です。
逆に言えば、
“会社で飼っているだけ”
では弱いんですね。
■実は税務上、ペットは“モノ扱い”
意外に思われるかも知れませんが、税務上、生き物は一定の場合、「固定資産」として扱われます。
つまり、機械や備品と同じような扱いになることがあるんです。
税法上、「器具及び備品」の中に「生物」という区分があります。
そして耐用年数も決まっています。
生物の耐用年数
- 魚類 → 2年
- 鳥類 → 4年
- その他の動物 → 8年
つまり、犬や猫は原則として「8年償却」です。
例えば、50万円の血統書付きの犬を会社で購入した場合。
仮に事業用として認められても、
「買った年に50万円全額経費」
ではなく、
8年かけて少しずつ費用化する
という考え方になります。
■税務調査で一番危ないパターン
実務上、最も危ないのは、
「何となく経費にしている」
ケースです。
特に高額なペットの場合、
- なぜ必要なのか
- どう売上に貢献しているのか
- 実際に事業で使われているのか
ここを説明できないと、否認される可能性があります。
ですから、
“最初に理屈を作っておく”
ことが非常に重要なんですね。
■まとめ
ペット費用は、
「絶対に経費にならない」
わけではありません。
しかし、
「かわいいから会社で飼っている」
だけでは厳しいのも事実です。
- 集客との関係
- 店舗イメージ
- SNS活用
- 来客対応
- 業務との関連性
こういった部分を、客観的に説明できるかどうか。
ここが最大のポイントになります。
特に最近は、SNS時代です。
“看板犬”
“看板猫”
が本当に売上につながる時代でもあります。
だからこそ、
税務でも「どう見せるか」が重要になってくるんですね。
税務とペットとの関係について詳しく聞いてみたい・・・と思われたら
「生涯」税金コンサルタント
さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足
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