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節税とSNS~それSNSに上げちゃダメかも?

2026年03月14日

節税ブログ その145

●節税とSNS~それSNSに上げちゃダメかも?

SNSは使い方次第で大きなメリットもあれば、逆に思わぬ落とし穴もあります。今日は、そのSNSと税務との関係について、実際に起きた事例も交えながら、特に若い経営者の皆さんに知っておいてもらいたいことについてお話を進めていきたいと思います。

■メリット編:SNSで「経費化」を有利に進める

SNSは経費計上の強い味方になります。

例えば、営業用のスーツ代。「これは仕事で着ています」って言うだけでは、税務署は簡単には認めてくれませんが、

Instagramで「クライアント企業でのプレゼン」という投稿をして、その写真にスーツ姿で映っていたら、どうでしょう?

あるいはYouTubeで「セミナー講師としてのプロフェッショナルな服装の重要性」について話していたら?

こういう「ビジネス上、この服装が必要なんだ」という事実をSNSで可視化できれば、税務署に対する説得力も変わってきます。

大事なのは「個人の趣味ではなく、ビジネスの必要上使っています」ということを、ちゃんと証拠と共に言えるということですね。

高級ブランドを身につけている、高級レストランで食事している、海外出張に頻繁に行っている——こうした情報をSNSで戦略的に発信することで、

「この支出は事業と密接に関わっている」というストーリーが生まれるわけです。

ただし、ここが大事なポイント。単なる「自慢」と「事業上の必要性の証明」は全くの別物だということを忘れずに。

■デメリット編:「つい軽い気持ちで・・・」が命取りになることも

さて、ここからが重要な話です。

2025年12月、国税庁が公表した調査結果で、追徴税額(つまり、脱税等で見つかった分)が過去最高を更新しました。特に注目すべきは、所得税の追徴額が約1,431億円と過去最多になったということ。この背景には、AI(人工知能)を使った税務調査が本格化していることが挙げられます。

で、ここがポイント——このAI税務調査の「学習データ」として使われているのが、実はSNS投稿なんです。

想像してみてください。あなたが「念願の高級外車をGET!」とInstagramに投稿したとします。その投稿をAIが拾って、「あ、この人、去年の申告では所得はこんなに少なかったのに・・・」と気づかれるかも知れませんね。そうすると、税務署から「一度話を聞いてみるか」なんてことになって、調査対象になってしまうかも知れません。

実際、税理士の業界紙である「税理士新聞」に載った国税出身のOB税理士が書いた記事によると、国税当局は「新たな投稿があったときに自動で通知される自動巡回ソフトを使って、継続的に監視することもある」と明記されています。要するに、あなたのInstagramなどをチェックする仕組みが24時間稼働しているということです。

怖いですね。

だから、こんなSNS投稿は要注意です。

「ブランド物の新作バッグを買っちゃった!」「今月もハワイ旅行〜家族サイコー」「銀座の高級寿司店で大人数での打ち上げ!」——こういう投稿は「お金、いっぱいあまってます」ってアピールしているようなもの。税務署の目にとまっても不思議ではありませんね。

■「鍵垢だったら大丈夫」は大間違い

「え、でも非公開アカウントなら見られないんじゃない?」

そう思う人も多いかもしれませんね。でも残念ながら、これは完全に安心とはいきません。

2020年の国税不服審判所の採決では、実は非公開のSNS(具体的にはLINEのやり取り)が、税務調査の証拠として採用されたケースがあります。どうやって非公開のものが当局に入手されたのかというと、調査時にパソコンやスマホを見せてしまったのが原因の様です。

「いや、そんなもん見せたくないよ」って普通思いますし、もちろん法的には見せる義務もないんですが、調査官から「協力してください」って言われて、ついつい見せてしまったということかも知れませんね。

■正しい使い方:「事実」を味方に、「自慢」は敵に回す

では、どうすればいいのか。

結論は単純です。SNSは「事業に関する事実」だけを発信する場として活用し、「個人的な自慢」は控えめにする——これに尽きます。

うまい使い方の例:

セミナー講師なら、「今日もクライアント企業でのワークショップ、無事終了。最新のビジネススーツで臨みました」と投稿。これは事業と服装の関連性を示す証拠になります。

営業系の仕事をしているなら、「一流企業でのプレゼン完了。丁寧なビジネスマナーと身だしなみで信頼を獲得」——こういう投稿は、高級スーツ代や交通費などの経費化を後押しします。

富裕層向けのコンサルをしているなら、「VIPクライアントとの懇親会」という写真は、高級レストランの支出が事業上の必要経費であることの証拠になります。

一方、避けるべきは「ただ自慢したいだけ」投稿です。理由もなく「最高の休暇」「新しいジュエリー購入」「プライベートでの高級レストラン」——こういうものは、税務署サイドから見て疑いを持たれる原因になるだけ。メリットがないどころか、デメリットしかありません。

■2026年は「AI税務調査の本格化」の年

実はここ数年、国税庁は大きく変わってきています。2026年9月からは、次世代AIシステム「KSK2」が本格始動します。これは、膨大なデータを瞬時に分析して、「怪しい」申告をピンポイントで見つけるシステム。SNS投稿もそのAIの学習データになる可能性が高いのです。

つまり、今までは「まあ、税務署も全ての投稿を見ているわけじゃないだろう」って思っていた人も、これからはそうもいかない―ことだけは認識しておくべきだということですね。

 

SNSの利用について詳しく聞いてみたい・・・と思われたら

「生涯」税金コンサルタント

さかもと税理士事務所 税理士・坂本千足

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